ニュース

2018.02.28

第37回事例共有セミナーレポート(事例共有委員会:佐々木良之)

WOMJ事例共有委員会の佐々木です。
2018年2月22日、WOMマーケティング協議会「第37回事例共有セミナー」が東京都渋谷区にて開催されました。
 
【講演1】
■タイトル:「生活者目線からの行動文脈を捉えたコミュニケーションづくり」
■講師:株式会社東急エージェンシー クリエイティブ局エクスペリエンスデザインユニット -TOMO-
統合プランナー/クリエイティブディレクター 酒井亮祐様
 
広告会社の立場から、広告が生活者に届きづらくなった時代にどうブランドのコミュニケーションを成立させるかについて、独自の方法論をご共有いただきました。
 
広告を生活者にとって役に立つもの・時間にしていくという視点を強調されていました。
また、コミュニケーションターゲットに向けた企画が、メディアにどう拡散されていくか、ターゲットの間どう受容されるのかを、取材記事のプロトタイプを作り、綿密にシミュレーションする工夫が印象に残りました。
 
最後は手法論ではなく、生活者に受け入れられるコンテンツの価値の核心になるものはリアリティだという示唆をされていて、とても参考になる講演でした。
 
 
 
【講演2】
■タイトル:「雑誌だからわかるインフルエンサーマーケティング成功の勘所」
■講師:株式会社集英社 広告部・女性誌担当取締役 田中恵様
 
まず、デジタル化のお取り組みの現状をご共有いただき、集英社様のデジタル化の方針と取り組み方を
伺いました。その中でなぜインフルエンサーマーケティングなのか?という点に関しては、雑誌と読者の独特な関係性がインフルエンサーマーケティングと親和性があるということを分析されており、非常に説得力のあるお話でした。
 
インフルエンサーマーケティングの実施においては、インフルエンサーをフォロワー数、特徴に応じて分類し、クライアントのマーケティング課題に応じて、組み合わせたプランニングをされているとのことでした。
 
①雑誌を運営してきたからこそアサインできる、非常に影響力の高い特別なインフルエンサー
②雑誌読者から組織化した読者インフルエンサー
③編集部目線の目利きをインフルエンサープラットフォームと組み合わせた編集チョイスのインフルエンサー
 
この3つを目的に応じて組み合わせる枠組みになっているそうです。
また、実施の際も関係性の明示やインフルエンサーの世界観の尊重など、しっかりとしたバックボーンを持つ集英社様だからこそできる、独自のサービスになっていると思いました。
 
実際の事例を通じて、どのような効果が具体的に得られたかなどもご共有いただいたの加え、今後の集英社様のインフルエンサーマーケティングサービスの進化の方向性も教えていただきました。
 
 
 
WOMJ事例共有会では、実際の口コミマーケティングに携わられているマーケター、プランナーのみなさまの生のお話を会場限定で共有していただいています。これからも、ここでしか聞けない特別な内容を会員のみなさまに情報共有していく予定ですので、次回以降もぜひご期待ください。
 

 

【レポート執筆】:事例共有委員会 運営委員 佐々木良之
(朝日広告社 統合マーケティングコミュニケーション本部デジタルソリューション局 ソリューション部 部長)